睡眠衛生につきアドバイスをもとめられたら

不眠時指示について

入院すると不眠となる方は結構いらっしゃいます。
そんな中、不眠時の指示について医療者側から見て、気を付ける点をまとめます。

 

 

薬を使う以外で、睡眠環境を整える方法がありますので

 

 

@カフェインや刺激物をとっていませんか?

 

カフェインには、医学的にも覚醒作用があり、カフェインをやめるだけでも睡眠の質が向上するケースも多いです。
昼にのむカフェイン製剤をやめるだけで、しっかりと眠れるようになる方もいます。

 

カフェインが含まれているのは、コーヒーだけではありません。お茶や、紅茶、ココア、コーラなどにも含まれており夜にココアを飲んで、知らないうちにカフェインを摂取しているということがあります。

 

 

カフェインは、薬理作用的に摂取30分〜40分ほどで覚醒作用が出現します。つまり、飲んでから30~40分後くらいから眠れなくなる効果が出てきて、その眠れない効果は3.4時間持続するので、就寝前4時間程度は、これらの食品を取らないようにしましょう。

 

また、香辛料も同様の効果がありますので、控えてみましょう。、たばこのニコチンも、同様に覚醒作用があるといわれています。そういったものを、避けるようにしましょう。

 

 

日光浴びれていますか?

人は光を浴びて、15時間から16時間後に眠気が出現します。
寝つきが悪い、という方は、この光が足りないことが多いです。

 

 

一番良いのは、朝に30分程度は外に出て、日の光(3000ルクス以上)を浴びるようにするとよいです。睡眠リズムがよくなります。

 

 

で、ここでよく誤解されるのですが、どれだけ部屋を明るくしても、だたの蛍光灯では500〜1000ルクス程度にしかならず日の光の3000ルクスには全然及ばないので、覚えておきましょう。
曇りの時でも、昼間であれば3000ルクス以上の光量は保たれていますので、午前に散歩に出かけましょう!

 

 

家でやる場合は、高照度といって光を強くできる専用の機械が必要です。

 

 

眠くなってからベッドに入ってもらう。

『刺激コントロール法』という方法なのですが

 

眠気を強く感じた時だけ、ベッドや寝室のことを考えるようにする、という方法です。

 

 

眠れないまま、ベッドで横になっていると、『ベッド=眠れない場所』と、体や脳が錯覚してしまいます。そうすると、寝れなくなってしまいます。

 

これを、conditioned arousalというのですが、ベッドに行っても寝つけないとい錯覚が、そのまま不眠の原因になってしまいます。
また、
眠れない
ーー→寝つけないので、早めに床について寝ようとする
 ーー→眠くない時間なので、寝つけない
  ーー→寝れない錯覚
   ーー→さらに早く寝床につく

 

という、悪循環に陥ることがあります。

 

 

 

最近の研究では、普段眠くなる時間の3時間くらい前はもっとも眠りにくい、と言われています。
なので、早めに床につく、という方法は、やめておきましょう。

 

 

また、どうせ寝れないので、寝れたらラッキーと思って、ベッドで、いろいろ作業をしようとする人がいますが逆効果です。ベッドは、寝ること以外には使わないことが鉄則です。

 

 

 

そして、大事なこととして寝床に入って、目が冴えた状態で20分以上は過ごさない方がよいです。

 

その場合、寝室を出て、体や脳が起きないように刺激せずだからつまり散歩に行ったり間食したりお風呂に入ったりせずテレビやパソコンも、眠れない刺激になるので避けて、眠気を感じたら寝床に入る、とするととても有効です。

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