研修医1年目(7月〜12月)

研修医1年目(7月〜12月)でオススメの勉強方法

研修医1年目(4月〜7月)でオススメの勉強方法

7月〜12月
・そろそろ病院にも慣れてきて、各科を回っていろんなことを吸収できる時期
・分からない事も各科の先生に一番聞き易い時期で、基礎知識の基に積極的に質問し、臨床で具体的に動けるようにする知識を学ぶ時期

 

勉強のポイント:各科の基礎知識+一般診療の基礎知識
受け持ち患者の診療を補助する役割が増えます。(例えば輸液・栄養・抗生剤等)
そして、各科で一緒に受け持った患者の基本的な輸液などをしっかりできるようにしておくと、上級医の先生もより沢山のことを教えてくれるようになります。

 

そして、各科で目標をもって進んでいきましょう。

 

 

各科での目標とは、例えば
循環器科をローテートするとします。
自分なりに目標を決めましょう

 

将来何科に行っても、必要だと思う技術・知識を学びたい という目標をたてた場合
 ・胸痛の人が来たときに、自分なりに対応、治療できるようになろう。
 ・動悸の主訴の人が来たときに、何を考え、どう動くのかしっかりしよう。
 ・高齢者で慢性心不全はもはや基礎疾患に近いといっても過言でない。
  →心不全の急性増悪の管理をできるようにしよう。

 

その目標のために、さらに細かい目標を立てます。
■そのために必要な問診の知識を知ろう
■そのときに動けるよう、動き方を知ろう
■pit fallを学んで、致死的な疾患に備えよう
■そのために必要な、心電図の知識を知ろう。
■自分の将来に役立つくらいの、心エコーの技術を身に付けよう。

 

どんな医療者になりたいか
⇒そのためにそのローテで学べることはなにか
⇒⇒それでどのようなことを出来るようになりたいか
というプロセスで、目標を立てます。

 

例えば病棟で心筋梗塞患者を受け持ったら、
カテ後に症状が治まった人は、今の症状ではなく、診断時の症状を聞く。
その中で心筋梗塞らしい症状をもれなく聞いたり、リスクファクターを聞く。
ということを心がけるだけでも、問診のレベルアップが図れます。

 

 


では、胸痛を例にとって、ローテート中の勉強方法を見てみます
持っている人はステップビヨンドレジデント 1 巻と、とJMEDもう困らない救急・当直を手元に置いて見てみてください。あと、誰も教えてくれなかった診断学

 

胸痛の人が来ました。
こんな内容を勉強しましょう。自分が次に見たときに動けることを意識しながら
 @何を考えよう(胸痛の主訴カード)

 A何を聞こう
  ただし、胸痛の場合は、どう動こう が先に来ることがあります。

 B落とし穴は何だろう

 C心電図やエコーを見よう

 D心筋梗塞だ!どうやって動こう 気をつけないといけないことは?

 Eコンサルトの仕方は大丈夫?

 

そういう内容を勉強して、次に自分が胸痛患者さんが来た時に どう動いていくか、ということを考えます。

 

用意する教科書:誰も教えてくれなかった診断学 ステップビヨンドレジデント1巻

 

@、A
胸痛〜ACS〜に出会ったら パワーポイント
↑上記は、基礎的な内容なのであまり書籍は読まずに概観は掴めるかと思います
余裕があれば、下記の心筋梗塞、ACSの項目を見てください。

  A
心筋梗塞の際の動き方 のパワーポイント

実際に動く前に、自分の病院での、各動き方の実際を確認してみてください!!

B
心筋梗塞のpit fallのパワポ
見落としがちなPIT FALLを知ってください。
致死的な疾患は、特に、見落としのないようにする努力を心がけましょう!!

 

 

ポイント2:一般診療の基礎知識!
7月以降くらいになると、各科で受け持ち患者の指示出しや、輸液や抗生剤を使い始める機会がでてきます。例えば・・
今日からの点滴の内容、入れといてもらっていいかな?
この人の抗生剤、どうしよう?
経管栄養はじめようと思うから、先生入れれる?
というような内容です。

 

あとは、感染症や栄養だけでなく、肺炎などの入院となった患者さんの一般内科的な基本的なマネージメントを任されるようになります。

 

これがきちんとできれば、上の先生も、より色々任せてくれ、教えてくれたりします。

ここでしっかりできる研修医は、伸びると思っています。
そしてここは、いくらでも手を抜ける落とし穴があります。
適当にやっても、ある程度効果が出てしまうことが、その原因の最たるものです。
この一般診療の基礎知識をしっかりできるようになるのは、2年間の一つの大きな、大きな、大きな目標です。


輸液ひとつとってみても
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
第一段階
 業務として輸液を入れられる(発注できる的な意味で)
第二段階
 その患者さんに害のない輸液を行える
第三段階
 その患者さんに有益な輸液を行える
第四段階
 なぜそうするかを、他の人に説明できる

例えば、今漫然と入れている輸液があるとします。

 


水分量は適切か。→どれだけ必要なのか
電解質は適切か。→1日に必要な量や、入れてよい量を知る。
カロリーはどれくらい。→どれくらい必要か。末梢ではどれだけ入れられるか。
血糖があがってきたらどうするか→インスリン等も検討しないと。


というように、注意点はあります。 当サイトでも、輸液に関してまとめていますので、参考になれば幸いです。  

 

輸液について

 
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