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経管栄養の機械的合併症.対処方法

経管栄養の機械的合併症

経管栄養の合併症は

 

●機械的合併症
●消化器系合併症
●代謝性合併症

 

に分類されます。

 

このページでは、機械的合併症について解説しますので
合併症対策を考えていきましょう。

 

 

 

機械的合併症とは
機械的合併症とは簡単に言うと
チューブなどが当たったり、千切れたり・こすれたり・詰まったりする という
チューブの物理的なダメージに関わる合併症です。

 

具体的には

・チューブの当たる刺激による合併症
・チューブの位置などの異常(変なところに入るなど)
・誤嚥
・チューブの閉塞

などが含まれます。

 

 

 

チューブの当たる刺激による合併症
経鼻経管栄養の場合、太いチューブと細いチューブを比較すると
太いチューブを長期に使うと、当たる面積が大きく圧迫度合いも強くなるため
圧迫される部分の皮膚が痛みビランが生じることがあります。

 

太いチューブの利点としては、
・挿入の時に適度な硬さ(コシ)が得られるため、挿入しやすい
・チューブが太いため、中で詰まりにくい
という利点がありますが、太い方が機械的合併症を起こしやすいです。

 

そのため、長期間となる場合は12Fr以下のチューブ径とし、
固定の方法としても圧迫しないように固定していくことが必要です。

 

また、可能であれば6週間をめどに、経管栄養から胃瘻などの手段に変えることは可能か、検討することも必要です。(難しい場合も多いのですが)

 

 

 

チューブの位置などの異常
挿入時に適切な位置に入っていなかったり、
咳嗽や嘔吐、痰の吸引などの刺激により、チューブの位置異常が起こり経管栄養が肺に入ったりという合併症が起きてしまいます。

 

対処としては、経鼻経腸栄養チューブをしっかりと固定することや
レントゲンでチューブの先端を確認することが必要です。

 

また、それ以前の形態異常として見落としがちなのが食道ヘルニアなど
解剖学的に異常がないかどうかを確認しておく必要があります。

 

 

 

経管栄養チューブの位置確認
挿入後のチューブ位置の確認に関しては
聴診によるチューブ位置の確認では、信頼できる方法とは言い切れないとしている、
経管栄養の機械的合併症
@胃内容物の吸引
A挿入後のレントゲンの確認
特に、Aのレントゲンが一番信頼できると結んでいます。

 

夜勤帯などで確認が難しい場合は、再挿入するタイミングをずらせないかどうかなどは検討の余地があるかもしれません。

 

 

 

誤嚥

 

胃の動きが悪かったり、咽頭反射の低下、胃から食道へ逆流しないように働く筋肉の状態不良により、経管栄養物や唾液を誤嚥しやすくなっています。

 

これを予防するため
栄養補給中と、補給後しばらく、座位または30-45度ほどの半座位として
胃食道逆流や誤嚥を予防
する必要があります。

 

また、逆流しないかどうか胃内の残量物が貯留していないかをチェックします(これは施設内で決まったやり方があればそちらを参考にしてください)

 

 

チューブの閉塞
チューブ内部に濃い栄養剤が残っていたり、
溶けにくい、通過しにくい薬剤が残留していたり
(PPIなどは通りにくい)、チューブがねじれてしまっていたりという原因によりチューブが閉塞しやすくなります。

 

報告にもよりますが、
約10%ほど(6~12%)の患者さんでチューブ閉塞合併症が起こると言われています。

 

チューブを閉塞させないための対策としては
栄養剤投与後に、水による洗浄(フラッシング)を行えば色々な種類のチューブであってもある程度閉塞合併症を予防できます。

 

3-4時間ごとに25mlほどのぬるま湯で洗浄する方法も、閉塞予防になります。

 

薬剤に関しては、経管チューブから投与すると閉塞しやすいです。
薬剤によるチューブ閉塞対策としては、

 

■可能な限り、液体の薬剤を使用する
■腸溶剤・舌下錠・徐放剤等を粉砕使用するのは控える
■薬剤注入前後に洗浄を行う
■錠剤を粉砕する場合、粉砕しぬるま湯に十分溶解していることを確認する
■複数の薬剤を使用する場合、1種類毎別々に投与し、投与後にチューブから5mlのぬるま湯で洗浄する
■薬剤と栄養剤のタイミングを注意し、食後薬と空腹時薬などはタイミングを考慮する。
■チューブの位置で、胃内に投与するべき薬剤を十二指腸から投与しなければならないときなど、代替となる薬または投与法を検討すること

 

等があります。

 

また、最近では簡易懸濁法による投与方法も検討されていますが
まだ十分に認知された方法ではなく、今後が期待されます。

 

 

・チューブの当たる刺激による合併症
・チューブの位置などの異常(変なところに入るなど)
・誤嚥
・チューブの閉塞

 

 

安全に、なるべく合併症を起こさないよう投与できるよう、考慮して治療を行っていきましょう。

 


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