不眠時指示について

入院すると不眠となる方は結構いらっしゃいます。
そんな中、不眠時の指示について医療者側から見て、気を付ける点をまとめます。

 

・筋弛緩作用を知ること
・呼吸抑制を知ること
・せん妄対策をすること

 

この3つが、入院患者の不眠時指示出しや、不眠への対策で薬剤を使うときの注意点です。

 

 

外来ベースでも、高齢者で、睡眠剤を飲んでいる方というのは沢山居ます。
ただ、結構漫然と使われているケースも多いので、どんな処方に気を付けていくべきかっていうのを医師・看護師や、家族の方にも知っておくべきです。。

 

 

 

高齢者における、ベンゾジアゼピン系の(よく処方される睡眠剤)睡眠剤の副作用を、しっかり気を付けて治療を行いましょう。
ハルシオンRや、レンドルミンRなどに代表される薬剤ですが、これらの薬剤では。

 

1.筋弛緩作用がある
2.呼吸抑制がある
3.せん妄を起こすことがある

 

ということに注意する必要があります。

 

 

では、実際に考えてみましょう。
高齢者が、睡眠薬を飲むと、【せん妄】という寝ぼけたような状態になりやすくなります。

 

せん妄になると、周りのことがはっきりわからず、動き回ったり、叫びだしたりすることがあります。
そこまでひどくなっていなくても、軽く寝ぼけてトイレに行こうと歩き回ったりします。

 

そこで、ベンゾの筋弛緩作用が起こるとどうなるでしょうか?
筋弛緩作用っていうのは、体の筋肉に力が入りにくくなってしまって足に力が入らず上手く立てなくなったり、転びやすくなったりしますので、転倒のリスクが高くなります。

 

 

睡眠剤→意識がモウロウ→動き回る→脱力→転ぶ

 

 

・・・大腿骨を骨折してしまうんですね。

 

 

ということで、高齢者に睡眠剤を出すときは、かなり慎重になる必要があります。
とはいっても、実際に指示出しで
『不眠時:頑張って眠ってもらう』では、ちょっと仕事になりませんよね。

 

 

それでは、そういう状況で出すとなると、
どんな眠剤が出しやすいでしょうか。

 

マイスリーRやアモバンRVS レンドルミンRやデパスRやハルシオンRだと、
どちらが出しやすいでしょうか

 

 

 

1.筋弛緩作用がある
睡眠剤が働き、寝れるようになるのには、ω1という意識を抑える場所と深くかかわっています。
ω2という、運動能力や不安を抑える部分が同時に働き、不安に対する作用や、筋弛緩作用が出てきます。

 

この筋弛緩作用が少ない睡眠剤として、ω1選択性の高い薬剤の方が使いやすいと言えます。

 

 

マイスリーRや、アモバンRなどの薬は、
ω1選択制が高いので、多少は、筋弛緩作用が起こりにくいというように考えられております。
(逆に不安が強い症例では、抗不安作用のあるデパスなどは適していることもあります。 )

 

 

実際に、医療過誤のトラブルなどで、
高齢者に睡眠剤を出して大腿骨頚部骨折を起こして、というのは話に聞きます。
全てを防ぐことも難しいので、せめて言い訳の1つになるように、ω1選択性の高いものの方が安全なように思います。

 

 

 

不眠時指示の出し方