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糖尿病

低血糖発作への対応と、低血糖の原因ABCDE

 

低血糖発作は、病棟、救急外来ともに多く遭遇します。

 

DM患者の冷汗・動悸・頭痛・浮遊感・生あくび・傾眠・昏睡では必ず血糖値を測定しましょう。
昏睡があればどんな脳神経症状あってもまず血糖値を測定しましょう。(低血糖で一過性麻痺や痙攣発作を起こすことがあります)

 

 

まずする対処

@50%ブドウ糖1A 20ml = 10g i.v(末梢つないで側管よりワンショットします)
経口摂取可能なら10〜20gのブドウ糖摂取してもらいます。
アルコール中毒患者や栄養不良の患者の低血糖の場合はVitB1欠乏も考慮しVitの投与を先に行う。
→30分以上意識回復が認められない時は別疾患を考慮

 

低血糖での昏睡から回復する際に、一時的に暴れてしまってベッドから落ちそうになる患者さんも居るので、ブドウ糖投与後は体動に注意しましょう。

 

@ブドウ糖投与後、わずか2分で血糖は上昇する
A果糖摂取で肝臓の糖新生が亢進され、血糖時が上昇するのは30分後
B砂糖(ショ糖)でも5分かかる

 

注:もちろんαGIなどの2糖類分解酵素阻害剤を服用している場合は、2糖類服用しても血糖上昇は遅延しますので、必ずブドウ糖で。

 

 

 

原因検索:低血糖のABCDE

 A:アルコール乱用 急性アルコール中毒
 B:敗血症
 C:小児(ケトン血性低血糖によるものが最多)
 D:薬剤 薬剤相互作用(シベノール リスモダン アスピリンなど)
 E:内分泌疾患(甲状腺機能低下症 副腎不全 インスリノーマ)
 F:低栄養 絶食 過度なダイエット 肝不全 腎不全

 

 A;Alchol
 B:Bacteremia→敗血症と覚える
 C:Children
 D:Drug
 E:Endcrine
 F:Fasting&Failure

 

特に、敗血症と副腎不全は見落とすと致命的になるので、注意が必要です。
・意識状態の改善が悪い
・Vitalが悪い(血圧が低い・呼吸数が多いなどは特に注意)
・低血糖を起こす病歴として、インスリンを打ち過ぎた・打った後に食事を取れなかったというような明らかな病歴以外の病歴の時には、こういった低血糖の原因を特に考慮する。

 

 

低血糖の入院やコンサルト(帰してはいけない低血糖)

 

・SU剤内服者                       
・混合型 中間型 持効型インスリン過量投与 
・腎/肝障害がある患者
・独居の高齢者
・多量飲酒による低血糖昏睡

 

などは、低血糖を一時的に補正しても再度低血糖となる危険があるため、
入院経過観察や上級医・専門医の診察が望ましいです。

 

SU剤を服用していると、膵β細胞は常に刺激されている状態
→そこにブドウ糖投与で血糖値を補正
→反応性にインスリン分泌が促進してしまい、
低血糖が再発しやすい

 

 

 

 

糖尿病患者さんで、病的な原因なく低血糖となる場合

@食事時間の遅れ
A食事量の不足
B過度の運動
C空腹時の運動
注:昼間の運動は夜間低血糖を生じやすい
Dアルコール多量摂取
注:アルコールは肝の糖新生を抑制する

 

 

 

薬剤性の低血糖

A:インスリン
@インスリン過剰注射
Aインスリン製剤の誤り
Bインスリン注射部位
C他剤と相互作用
サリチル酸誘導体(アスピリン) MAO阻害剤 β遮断薬
クマリン系抗凝固剤(ワルファリン)

 

B:経口血糖降下剤
@SU剤単独
A他剤との相互作用
ピラゾロン誘導体(スルピリン:消炎鎮痛剤) サリチル酸誘導体 
MAO阻害剤  β遮断薬 クロフィブラート レセルピン(降圧薬)