JMECCの講習会で実際にどんなことをするのか

JMECCで実際にどんなことをするのか、というのを説明します。
(各コースでの主催者の采配もありますので、多少の変動はご了承ください)

 

 

JMECCでは、午前中に、心肺蘇生の講習を行います。

 

 

午前に
・一次救命処置
・心停止のモニターの見方や、除細動の行い方
・気道管理
・心停止への対応
という、心肺蘇生の講習をうけます。
従来のICLSコースに近いイメージです。

 

お昼の時間に、
・内科救急へのアプローチ方法の座学
があります。

 

午後は、
・内科救急から心停止した症例のシミュレーション

 

があります。

 

 

・一次救命処置
・心停止への対応
・内科救急へのアプローチ方法(内科救急総論)
は、JMECCの独自映像教材があり、これを見てイメージをつかんでもらう、というのが
JMECCの特徴にあります。

 

 

この動画は、結構分かりやすくてよいですが一般販売等はしていません。
JMECC指導者講習会に参加する方は、見ることができます。
JMECCの講習会に参加する方は、講習会でみることができます。

 

 

 

午後からの動画としては、
実際に患者さんを診察する動画+解説の動画で
・患者さんを見た時、重症化どうかを判断する(初期ABCD)を行うこと を見ます

 

以下のような内容を学びます。
(ネタバレは入れません。これらの内容は、内科救急診療指針 1st Editionの本の中に書いてあるアプローチ方法で
復習にも予習にもなると判断し、記事にしています)

 

初期ABCD
呼びかけに反応があるか
A:気道は開通しているか
B:呼吸の評価
C:脈拍、循環の評価

 

 

体系的に行うと、
まず視診と第一印象をみて、冷や汗や皮膚のチアノーゼなどのような、見た目の重篤感をみます。
名前や生年月日を聞いて、発声や呼吸の印象をみます(同時に患者さんの誤認を防ぎます)
末梢の拍動を触れ、微弱なら血圧が低下しているかもしれないですし、指の感覚で大体の血圧が分かります。

 

 

これらで異常があれば、気道確保や人工呼吸等の緊急の試行が必要になります。

 

 

それらで緊急処置の項目がなければ、急変に備え、OIMを行います。
O:酸素投与
IV:静脈路の確保
M:Monitor(モニター)の装着を行います。

 

 

そして、Vitalサインを測定します。
(呼吸数以外はモニターが要りますので、講習では上記の順になっています)
ちなみに、CO2ナルコーシスのことは内科救急診療指針に書いてありますが
講習会では教える余裕はないかもしれませんが、その場合は血液ガスを優先してもよいとなっています。

 

 

そのあとは、症状に対するアプローチで、問診や検査をしていきます。
問診は、SAMPLEやOPQRSTというアプローチになります。(参考;http://kensyui.com/profile.html)
SAMPLEはもともとは救急隊の方の項目だったのですが、便利と思って昔に載せたので、今回採用されてなんとなく嬉しいです)

 

 

希望した検査所見も出てくるので(採血や心電図やレントゲン写真等)、それを判断します。

 

 

付けた診断に対して、初期治療を行うよ、という内容を教えてくれます。
例えばアナフィラキシーならアドレナリン、心筋梗塞ならMONA等のような、病気に対する治療をします。

 

 

そういうようなものを、デモンストレーション代わりに見れ、解説のついた動画をみて、イメージを付けて
講義をうけ、シミュレーションをします。

 

 

 

午後のシミュレーションでは、
一つずつ違う病気の患者さんの来院時の動画が映され、上記の初期アプローチを自分で対処する、
という流れになります。

 

 

どんな症例にあたるか、楽しみにしていてくださいね!

 

 

 

 

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