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4-variable KFRE(kidney failure risk equation) 、あとどれくらいで透析になるかの指標

 

腎不全患者さんを受け持つとき、もしくは併診していて、今後はいづれ透析になるだろう、というとき。

 

腎臓への負担がかかる検査で、でもどこかでしたいな、というくらい緊急性は高くないが必要な検査がある時に躊躇するケースもあると思いますが、腎臓内科の先生がイメージする将来像と、そのほかの科からみる腎予後の肌感覚は違っていると思います。そして、それが臨床のDecisionに影響しているときもあるのではないでしょうか。

 

 

ということで、その肌感覚を、あとどれくらいで透析になるか(末期腎不全に至るのか)の指標にするツールとして、4-variable KFRE(kidney failure risk equation)という指標があります。

 

 

(age, gender, eGFR, albuminuria) の4つの要素を使って、腎不全患者さんの末期腎不全進行の予測を行う計算式です。2年後、5年後にどれくらいの確率で透析になっているか計算できるウェブ上のツールもあるためそれの紹介も行います。

 

 

4-variable KFREについて詳しく知りたい方は、下記の論文に目を通してみてください。
http://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/897102
Validation of the kidney failure risk equation in European CKD patients
(上はJAMAなので、取りやすいです。下はFreeで読めます)

 

 

4-variable KFRE は、eGFR<45の患者において末期腎不全に至る率を予測するスコアで、(age, gender, eGFR, albuminuriaの4つ) を使います。

 

それによる計算ツールが下記のサイトで計算できます(FRAXのような)

 

http://kidneyfailurerisk.com

 

本来は、人種による補正がある程度必要な点は差し引いて考える(アジア人はこの計算より少し予後が良いかもしれないと考えられている)ことを考慮いただければと思いますが、多くは腎不全の方がどれくらいで透析に移行するかの推定になります。

 

例えば循環器科の先生などは、どこかでカテや造影3DCTなどをしようとしている際に、このツールを使用すればどれくらい先に透析になるのかイメージしながら治療プランを立てることができると思います。透析になったら評価のためのカテしようとしていて、その日がなかなか来ないなどの『ずれ』を改善させてくれるのではないでしょうか。

 

 

kidneyfailurerisk.comの使い方

 

あとどれくらいで透析になるかの指標、4-variable KFRE とは

 

こういう画面が出て、計算できます。

 

 

尿アルブミン尿の場合は、mg/gクレアチニンなので、尿中アルブミン÷尿中クレアチニンで計算できます。

 

病院の施設基準で、同じ単位で出している場合は、割り算するとg/gクレアチニン値がでますので、そこは注意してください。

 

尿アルブミン量/尿クレアチニン量=2.0g/gCrの場合であれば2000で計算する必要があります。

 

eGFRは、http://www.chugokuh.johas.go.jp/kensa/seika/item/046eGFR.htmlなどで計算できます。

 

あとどれくらいで透析になるかの指標、4-variable KFRE とは

 

 

 

これで、上記のように2年後に末期腎不全になる確率と、5年後の予後に末期腎不全になる確率が出ます。

 

こういうツールが出ると、FRAXのように、これを基にしてより細かく調整した計算なども出てくるかもしれないため、今後にも注目です。