1日に必要な塩分・水分・電解質の量を知りましょう
このページでは、1日に必要な塩分・水分・電解質の量を知りましょう。
STEPA〜1日に必要な塩分量の目安を知ろう。
適切な量くらいを入れるべき、という概念を学んだあとは、
では実際には適切な量はどれくらいか、ということを考えます。
健常人が絶飲食したと仮定すると
点滴では、1日に必要な維持水分量は30〜40ml/kg
体重1kgあたり、30mlほどの水分が必要となります。
心不全の人では塩分制限は塩3g6g以下くらいに設定されています。
これくらい摂取しておけば、
1日に必要な維持電解質量は
Na50〜100mEq、K10〜40mEqです。
食塩1gが17mEq、つまり食塩を3〜6gくらい
なので
・Na50-100mEq(塩3-6g)
・カリウム10-40mEq
・水分30ml/kg
くらいを、ひとまずの目安として考えます。
これを一つの基準として始めます。。
体液量が不足しているのなら、塩分を増やす。
ナトリウム濃度が下がってしまいそうなら、水分を減らす(別で解説します)
カリウムが下がりそうなら、カリウムを増やす。
などを調整をしていきます。
そのように組成を組んでいきます。
具体的には、決めたメニューになるように、点滴を組み合わせていくと良いです。
ナトリウムを5gくらい(85mEqくらい)
カリウムを20mEqくらい
水分を1000mlくらいにしよう、と思えば
3号液(Na35mEq/L、K20mEq/L)を500mlで
Na17.5mEq、K10mEqくらいで、水500mlとなります。
ヴィーンFやソルテックなどの溶液(Na:130mEq/L9、K4mEq/L)を500mlで
Na65mEq、K2mEq、水500ml
この2つを合わせると、
Na82.5mEq、K12mEq、水1000mlくらいになります。
Kはやや少ないので、KCL10mEqを追加すれば、ほぼ予定通りになります。
・Na50-100mEq(塩3-6g)
・カリウム10-40mEq
・水分30ml/kg
くらいを、ひとまずの目安として考え、調整していきましょう。

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