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HELLP syndrome

HELLP syndrome

HELLP syndrome (ヘルプ症候群とは)
有病率は1〜2人/1000妊娠 
重症子癇前症,子癇の10~20%にHELP症候群が合併。
約70%が妊娠中に、30%が分娩後に発症。
妊娠中に発症する患者の多くが妊娠28~36週に発症。17~20週に発症する患者は3%以下である。
分娩後に発症する患者の多くは分娩後48hr以内に発症するが分娩後7日まで発症しうる。

 

 

症状     頻度

蛋白尿     86-100%
高血圧     82-88%
右下腹部痛  40-90%
嘔気・嘔吐   29-84%
頭痛       33-61%
見え方の変化  10-20%
横断       5%

 

 

HELLP syndrome (ヘルプ症候群)の診断

HELLP症候群の診断は血液検査によってなされる。
破砕赤血球を伴う溶血像。
( 間接Bil上昇、ヘパトグロビン低下≦25mg/dL)
血小板<10万/micro L
Total Bil ≧1.2mg/dL
AST≧ 70IU/L
ASTの代わりやASTに加えてALT・LDHを評価する研究者もいる
血清LDH>正常上限の2倍 or 600IU/L

 

 

以上の5項目を全て満たす場合をHELLP症候群と診断する。
満たさない項目がある場合はpartial HELLP症候群と見なされ
HELLP症候群へ進展する可能性が高いと考えられる。

 

 

CTやMRIは肝の梗塞や血腫、破裂の診断に有用である。

 

33例のひどい右季肋部痛を訴えるHELLP症候群の患者では
15例(45%)で画像上異常を認め、最も多い異常は被膜下血腫と肝実質内出血であった

 

 

 

 

分娩後の経過

検査dataは分娩後も最初は悪化する可能性がある。
158人のHELLP症候群の患者を対象としたstudyでは血小板減少は分娩後48hrまでは続く可能性がある。

 

LDHのpeakも分娩後48hr以内の場合が多い。
血小板の10万以上への回復は分娩後6日以内 or 最低値から72hr以内に認められる事が多い。
特に合併症がなければ血小板の増加傾向やLDHの低下傾向は分娩後4日以内に得られる事が多い。
DICや血小板2万以下、腹水、腎機能障害などを認める場合は回復が遅れる傾向があり、このような患者は肺水腫や腎不全を呈するリスクが高い。

 

 

母親の予後
HELLP syndrome

 

 

胎児予後は出生時の週数と出生体重による。
母体のlab dataは胎児予後とは相関せず、児の肝機能も母体のHELLP症候群の影響は受けない。
出生胎児の70%で未熟性を認め、IUGRや常位胎盤早期剥離を伴っている場合が多い。
周産期死亡率は7-20%で未熟性やIUGR、常位胎盤早期剥離が主要な原因である

HELLP syndrome